タラコスパ

今回も昔のブログ再掲載の第二弾。みんな大好きタラコスパ。14年前に書きました。この頃は「店のブログでどこまで人格を変えて書けるか?」に挑戦していた時代ですね〜。これは良い人風かな。いや実際、善人中の善人なんですが(笑)。それではお暇な時にどうぞ!

「タラコスパ1974 / 2006年08月10日」

僕が初めてスパゲッティを食べたのはかれこれ30年も前のことです。
それは家の近所にある洒落たオバサン(オネエサン?)がやっていた喫茶店での事でした。
保育園に迎えに来てくれた母親が帰り道にあるその店にたまぁに寄るわけです。
今考えれば夕飯を作るのが面倒だったのでしょう。
その店は当時モダンだった茶色いレンガ造りのアパートの1階にありました。
ドアを開けると仄かな明かりと珈琲の香りに包まれます。
僕は大人の社交場のようなそのお店に行くのが大好きでした。
(関係ないですが珈琲豆を挽いたあの香りが液体になると、どうしてもあの香りが失速してしまうと思うのは僕だけでしょうか?)

そこで初めて食べたのがタラコスパゲッティでした。
それは衝撃の味で僕を魅了し虜にさせました。
ご飯で食べるタラコ飯の味と触感も香りも違う、同じタラコなのに何がこんなに違うのか?子供心に考えさせられたものです。
当時、和風スパとして一世を風靡した<壁の穴>や<ハシヤ>が出たての頃。
いつもお洒落な格好をしたオーナーの女性はいち早く、その時代の最先端だったメニューを取り入れたのでしょう。
僕はその強烈な味とその店とお洒落なオーナーの雰囲気も含め、それ以来スパゲッティが大好きになったのです。

僕の思うタラコスパは上質のタラコと上質のバターと上質のパスタがあればそれでいいんです。
チューブから押し出されたショッキングピンクのタラコとマーガリンと冷凍パスタではいけないのです。
その上に本物のキャビアが乗っていたとしてもそれは僕の食べる物ではありませんし、店でお出しする物でもありません。
僕は店で数え切れないほどタラコスパを食べてきましたが、その度パブロフの猛犬のようにあの店のことを思い出します。
だからその年頃のお子さんが来ると自分が影響を与えてしまう重大さに結構緊張してしまったりするんです。
僕もそうでしたが料理に興味のある子は超オープンキッチンなウチの店はよほど楽しいらしくて、大きな炎に釘付けになっています。
質問もバンバン飛んできますし、こちらもちゃんと応えなければいけない気になってきます。
なんせ子供の頃のインパクトのある一瞬のキレハシみたいなものって、いつまでも覚えているものですから適当な事は言えません。
そういう子は結構男の子に多くて、将来立派な料理人とまでは言いませんが違いのわかる料理マニアくらいにはなって欲しいものです。
あ、でも男子代表として女の子もお願いします、、、。